アウトソーシングにはメリットだけでなく、デメリットもあることを忘れてはいけません。給与計算に限らずアウトソーシング自体が、企業にとって大切な情報を外部に出すという性質であるため、いくつかのデメリットがあることも事実。
1. 社内ノウハウの喪失 2. 機密情報の外部流出
3. 従業員のモチベーションの低下 4. 情報の伝達の煩雑さ
1. 社内ノウハウの喪失
給与計算業務をアウトソーシングすると、その業務に関して蓄積してきたノウハウやスキルが継承できず、喪失してしまうことがあります。しかしコア業務でなければ、特に問題はありません。必要に応じて業務内容や作業手順を文書で提示してもらうことで、情報の共有は可能です。企業において付随業務である給与計算のすべてを自社で管理する必要はないのです。
アウトソーシングをきっかけとして、業者の高い専門知識を利用することで、既存業務のムリ・ムダを検証し、業務の改善を図ることができます。また、これを機に就業規則等諸規程を見直して、給与に関する適正な法整備を図ると会社にとってはより有益な委託となります。
2. 機密情報の外部流出
アウトソーシングすることで社内での機密情報漏えいは防げますが、逆に「機密情報の外部流出」というリスクが新たに発生します。
この点については十分に信頼できるアウトソーシング先を選定する必要があります。個人情報保護について対策を講じているか、どのように遵守しているかはホームページやパンフレット等で簡単に確認できます。さらにウィルス対策などのコンピュータセキュリティや入退室の管理、書類の保管方法といった物理的アクセスについてのセキュリティ体制も事前に確認しておいたほうが良いでしょう。
3. 従業員のモチベーションの低下
それまで自社で行っていた給与計算をアウトソーシングした場合、当然のことですが、その業務を担当していた従業員の仕事がなくなってしまいます。従来の担当者は、仕事を奪い取られたような気持ちになり、仕事に対してのモチベーションや会社への忠誠心が低下してしまうおそれがあります。また給与という非常にデリケートな分野に外部の人間が介在することを快く思わない従業員もいるでしょう。
アウトソーシングを導入する際は、なるべく早い段階で従業員全員に告知し、アウトソーシングへの理解と意識改革に努めることをおすすめします。さらに労働法上、一度雇用した社員を解雇することは難しいので、余剰人員の処遇にも配慮が必要です。より適している業務へ配置転換する、企業の根幹に関わる重要なコア業務に携わってもらう、仕事を分けあい会社全体の残業時間を減らすなど積極的な解決を図ることが望ましいでしょう。
4. 情報の伝達の煩雑さ
正確かつ質の高いサービスを提供するため、給与計算に必要な情報(入社者の基本情報、扶養人数の増減、通勤交通費の変更など)を一定期日までにご連絡いただく必要があります。例えば従業員がご結婚後転居された場合に必要な情報は、新姓だけでなく、新しい住所、通勤交通費、住宅手当・扶養手当の金額など。
アウトソーシング先の多くは、情報の伝達ミスや漏れを防止するため、どのような情報を伝えていただくかあらかじめ雛形を用意しています。しかし今まで給与担当者へ口頭で伝えていたような小規模企業では、その用紙に書き込むこと自体が煩わしいと感じられるケースがあるようです。
さらに業者によってはマニュアルや作業スケジュールが画一化されており、支給日直前の急な変更や修正に対応できないところもあります。自社処理に比べて制約の多いやり方に窮屈さを口にする方もいらっしゃいます。
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アウトソーシング会社の選び方